この記事でわかること
- 営業業務の各フェーズ別 Claude Code 活用例
- 1週間の営業ルーティン例(月曜〜金曜の AI 活用タスク)
- 商談準備で 30 分が 5 分になる具体的な手順
- 競合比較資料の作り方(プロンプト例つき)
目次
- 「使えない」の原因は指示にあった
- 営業業務フェーズ別の活用例
- 使い方1:提案書のたたき台を10分で作る
- 使い方2:商談後の議事録を15分で仕上げる
- 使い方3:週次報告を10分以内で仕上げる
- 使い方4:スカウトメールを候補者ごとにカスタマイズする
- 使い方5:競合・業界の調査まとめを一瞬で作る
- 商談準備で 30 分が 5 分になる手順
- 競合比較資料の作り方(プロンプト例つき)
- 1週間の営業ルーティン例
- 共通のコツ:「コンテキスト」を渡す
- FAQ
- まとめ
- 公式情報ソース
当社が Claude Code を使い始めた最初の頃、私は提案書作成の時間がほとんど変わっていませんでした。Claude Code に「提案書を作って」と入力して、出てきたものを見て「使えないな」と感じて、結局自分で書き直していた。
あとから気づいたのですが、出力の質が低かったのは Claude Code の問題ではなく、指示の問題でした。「誰に・何のために・どんな制約で」を伝えていなかったのです。
1. 「使えない」の原因は指示にあった
Claude Code は「与えられた情報の範囲内で考える」ツールです。あなたの業界・商材・競合・相手の特性を事前に知りません。だから「提案書を作って」だけでは、業界も担当者の特性も無視した汎用的な文章しか返ってきません。
逆に言えば、情報を渡せば渡すほど、精度が上がります。最初に情報を渡す手間をかけることで、修正の往復がなくなります。
2. 営業業務フェーズ別の活用例
営業の業務を「見込み顧客調査→商談準備→提案→クロージング後フォロー」の4フェーズに分けると、Claude Code が使えるタイミングが見えやすくなります。
| フェーズ | Claude Code の使い方 | 削減できる時間 |
|---|---|---|
| 見込み顧客調査 | 企業・業界の情報整理・サマリー | 60〜90分 → 15分 |
| 商談準備 | 想定質問リスト・自社紹介資料のカスタマイズ | 30〜60分 → 5〜10分 |
| 提案書作成 | たたき台の骨格生成・数値の整理 | 2〜3時間 → 30分 |
| 商談後フォロー | 議事録作成・フォローメール下書き | 60〜90分 → 15〜20分 |
| 週次報告 | 活動ログからの報告書生成 | 30〜40分 → 10分 |
| 採用(人事担当) | スカウトメールのパーソナライズ | 15〜20分/通 → 5分/通 |
3. 使い方1:提案書のたたき台を10分で作る
Before: 提案書の構成を考えて、書き始めるまでに 1〜2 時間かかっていた。
After: Claude Code に「〇〇社向けの提案書のたたき台を作って」と背景情報を添えて頼むと、5〜10 分で構成案と本文の骨格が出てくる。
具体的な指示の例:
以下の情報をもとに提案書のたたき台を作ってください。
- 提案先: 製造業(従業員300名、IT部門なし)
- 提案内容: 社内AI研修の導入
- 課題: 現場担当者がAIを使えず、本社が推進する自動化施策が進まない
- 予算感: 年間100万円以内
- 決裁者: 総務部長(IT苦手、費用対効果重視)
フォーマット:
1. 現状の課題
2. 提案内容(施策3つ)
3. 期待効果
4. スケジュール
5. 費用概算
提案先の業種・担当者の特性・決裁者の関心事を具体的に書けば書くほど、精度が上がります。最初は「これだけ書くの?」と感じるかもしれませんが、慣れれば 2〜3 分で入力できます。
4. 使い方2:商談後の議事録を15分で仕上げる
Before: 商談後に手元のメモを整理して、議事録を送るまで翌日になることも。
After: 商談中に走り書きしたメモをそのまま Claude Code に貼り付けて「議事録にして」と頼む。15 分で送信できる形になる。
走り書きメモの例:
〇〇株式会社 山田部長
・現状:人事が各部署のAI活用状況を把握できていない
・課題:ツールはみんな持ってるが使えてる人が少ない
・予算:来Q確定待ち
・次:デモ見たい、担当者も交えて3名で
・懸念:セキュリティ(社外サービスにデータ出して大丈夫?)
→次回4/10 14:00
この走り書きを貼って「商談後議事録フォーマットで整理して」と指示するだけです。CLAUDE.md に議事録フォーマットを書いておけば、毎回フォーマットを指定する手間もなくなります。
5. 使い方3:週次報告を10分以内で仕上げる
当社のメンバーで最初に「これは効く」と言っていたのが、週次報告の作成でした。
Before: 毎週金曜の週次報告に 30〜40 分かかっていた。
After: その週に送ったメール・Slack のメッセージ・手帳の予定を Claude Code に貼り付けて「週次報告を作って」と頼む。出てきたものを少し直せば完成。
CLAUDE.md に週次報告のフォーマットを書いておくと、毎回同じ形式で出力されます。
# 週次報告フォーマット
## 今週の成果
- [箇条書き3〜5件]
## 来週の予定
- [箇条書き3〜5件]
## 懸念・相談事項
- [あれば]
一度フォーマットを定義しておくと、「週次報告を作って」という一言で毎週同じ形式の報告書が出てきます。
6. 使い方4:スカウトメールを候補者ごとにカスタマイズする
採用担当・人事担当に特に効く使い方です。
Before: スカウトメールはテンプレートをコピーして、名前と職種だけ変えていた。返信率は低いまま。
After: 候補者の LinkedIn や職務経歴書の情報を Claude Code に貼り付けて「この人に刺さるスカウトメールを書いて」と頼む。その人の経歴・スキルセット・転職理由の仮説に合わせた文章が出てくる。
指示例:
以下の候補者にスカウトメールを書いてください。
【候補者情報】
- 現職: 外資系コンサル(戦略部門)3年
- 前職: 大手メーカー 企画職 5年
- スキル: データ分析、事業計画、英語ビジネスレベル
【ポジション】
- 事業開発マネージャー
- スタートアップで裁量が大きい
- 月次で経営会議に参加できる
候補者が「面白そう」と感じるような、この人の経歴を活かした書き方で。
テンプレートをコピーした文章と、この方法で書いた文章では、受け取る側の印象がかなり違うのではないでしょうか。
7. 使い方5:競合・業界の調査まとめを一瞬で作る
Before: 商談前の競合調査に 1〜2 時間かけて情報を集め、まとめていた。
After: 調べた情報をテキストで貼り付けて「比較表にして」「提案に使える要点を3つ出して」と頼む。整理する時間がほぼゼロになる。
特に有効な使い方:
以下の競合3社の特徴をまとめて、自社との差別化ポイントを明確にした比較表を作ってください。
【自社】Claude Code道場
- ターゲット: 非エンジニア
- 特徴: 全14章ハンズオン、組織管理機能あり
【競合A】[情報をここに貼る]
【競合B】[情報をここに貼る]
【競合C】[情報をここに貼る]
調べる時間は変わりませんが、調べた情報を整理する時間がほぼなくなります。
8. 商談準備で 30 分が 5 分になる手順
商談準備には「企業調査・想定質問の準備・自社サービスの紹介スクリプト確認」などが含まれます。Claude Code を使うと、この準備時間を大幅に短縮できます。
手順1: 企業情報を渡して事前サマリーを作る
以下の情報から、明日の商談に向けた事前サマリーを作ってください。
【相手企業情報】
[会社 HP・IR 情報・ニュースなどから収集したテキストをここに貼る]
【確認したいこと】
- 課題の仮説(自社サービスが解決できそうなもの)
- 懸念されそうなポイント
- 担当者が関心を持ちそうな訴求軸
手順2: 想定質問と回答案を作る
明日の商談で想定される質問と回答案を作ってください。
【相手の特性】
- 業種: 製造業、従業員500名
- 担当者: IT 部門なし、予算に厳しい、初回提案
【自社サービス情報】
[サービス概要をここに貼る]
出力: 想定質問5つと、それぞれの回答案
手順3: 自社紹介文を相手向けにカスタマイズ
以下の標準的な自社紹介文を、製造業・総務部長向けにカスタマイズしてください。
IT 苦手・費用対効果重視という特性に合わせて、使う言葉を変えてください。
[標準紹介文をここに貼る]
この3ステップで、商談準備が 30 分から 5〜10 分に短縮できます。
9. 競合比較資料の作り方(プロンプト例つき)
競合比較資料を作るときは、「比較軸を先に決める」ことが重要です。軸が決まれば、あとは情報を当てはめるだけです。
Step 1: 比較軸を決める
営業活動で使う競合比較表を作りたいです。
まず「どんな比較軸が効果的か」を5つ提案してください。
【前提】
- 自社サービス: [サービス名・概要]
- 提案先: [業種・規模・担当者の特性]
- 目的: 「他社と比べてなぜ自社か」を明確にする
Step 2: 各社の情報を整理して渡す
比較軸が決まったら、競合各社のウェブサイト・資料から情報を収集して貼り付けます。
以下の情報をもとに比較表を作ってください。
比較軸: [Step 1 で決めた軸]
【自社】
[情報を記入]
【競合A】
[情報を記入]
【競合B】
[情報を記入]
Step 3: 営業トーク用のポイントを抽出する
上記の比較表から、「競合と比べて自社が選ばれる理由」を営業トーク用に3点まとめてください。
IT 苦手な総務部長が「なるほど」と思えるような、わかりやすい言葉で。
10. 1週間の営業ルーティン例
Claude Code を使い始めたら、週のどこで使うかを先に決めておくと習慣化しやすくなります。
| 曜日 | AI 活用タスク | 所要時間 |
|---|---|---|
| 月曜 | 今週の商談準備(企業サマリー・想定質問) | 15〜20分/件 |
| 火曜 | 先週の商談フォローメール下書き | 5〜10分/通 |
| 水曜 | 提案書たたき台の作成 | 30〜60分/件 |
| 木曜 | 競合調査まとめ・比較表作成 | 15〜20分 |
| 金曜 | 週次報告の作成 | 10〜15分 |
最初から全部やろうとするより、「まず金曜の週次報告だけ試してみる」という一点突破がおすすめです。一つ成功体験ができると、次の活用アイデアが自然と浮かんできます。
11. 共通のコツ:「コンテキスト」を渡す
5つの使い方に共通しているのは、「相手・目的・制約」を明確に渡している点です。
- 相手: 誰に向けて書くのか(IT 苦手な部長、採用候補者など)
- 目的: 何のために書くのか(決裁を取る、返信率を上げるなど)
- 制約: 守ってほしいルール(予算上限、文字数、フォーマットなど)
「提案書を作って」だけより、「IT 苦手な総務部長への提案書を、費用対効果重視で 400 字以内にまとめて」のほうが、使えるアウトプットが出てきます。最初はコンテキストを書く手間に「これ意味あるの?」と感じるかもしれませんが、一度やってみると違いは明らかです。私自身がそうでした。
12. FAQ
Q: 提案書のたたき台を作ったとき、数値はどう扱えばいいですか?
A: 架空の数値を入れないよう、「[実績数値をここに入れる]」というプレースホルダーで作成するよう指示するのがおすすめです。具体的な数値は自分で入れる、という流れが安全です。
Q: 競合他社の情報を入力しても大丈夫ですか?
A: 公開情報(HP・プレスリリース・公開資料)の範囲内であれば問題ありません。機密性の高い情報は入力しないようにしてください。
Q: 毎回情報を書くのが面倒です。
A: CLAUDE.md に自社情報・競合情報・よく使うフォーマットを書いておくと、次回からその部分を省略できます。最初に手間をかけてセットアップすることで、日々の手間がなくなります。
Q: 出てきた提案書をそのまま送っても大丈夫ですか?
A: 数値・固有名詞・重要な事実は必ず自分で確認してから送ることをおすすめします。AI の出力は「たたき台」であり、最終確認は人間が行う、という姿勢が大切です。
Q: 議事録は商談中に作れますか?
A: 商談中のリアルタイム議事録は難しいですが、商談後すぐにメモを貼り付けて「整理して」と頼むと 10〜15 分で仕上がります。商談直後に5分かけてメモを作る習慣が、その後の議事録作成時間を大幅に削減します。
13. まとめ
- 営業業務の全フェーズ(調査・準備・提案・フォロー・報告)で Claude Code を活用できる
- 商談準備は「企業サマリー・想定質問・紹介文カスタマイズ」の3ステップで 30 分が 5〜10 分になる
- 競合比較資料は「比較軸を先に決める → 情報を当てはめる → トーク用ポイントを抽出する」の手順が効果的
- 週次ルーティンに組み込むことで、習慣化しやすくなる
- CLAUDE.md に自社情報・フォーマット・ルールを書いておくことで、毎回の手間がなくなる
14. 公式情報ソース
- claudecode道場: https://claudedojo.com
- Anthropic 公式ドキュメント: https://docs.anthropic.com/ja/docs/claude-code/overview
これらの使い方は claudecode道場 の第5章〜第9章で、実際の業務を題材にしたワークで学べます。月額 ¥1,980 から。
インストール方法は「Claude Code のインストール方法【Mac・Windows完全対応】」を参考にしてください。
あわせて読みたい: