この記事でわかること
- CLAUDE.md の役割と「毎回説明しなくて済む仕組み」の作り方
- 必ず書くべき5つのセクション
- 職種別 CLAUDE.md の記述例(営業・人事・マーケ・経営者)
- よくある書き方の失敗パターンと改善例
目次
- CLAUDE.md とは
- ファイルの置き場所
- 必ず書くべき5つのセクション
- 最初の一歩:10行で書いてみる
- 職種別テンプレート
- よくある書き方の失敗パターンと改善例
- CLAUDE.md を育てるコツ
- Skills との組み合わせ
- FAQ
- まとめ
- 公式情報ソース
当社が Claude Code を使い始めた最初の2週間、私は Claude Code を起動するたびに同じ文章を打ち込んでいました。「日本語のです・ます調で返答してください」「結論を最初に書いてください」「社名は malna(マルナ)と書いてください」——。
ある日、同じことをやっていたメンバーに気づきました。「それ、毎回書いてるんですか?」「はい、毎回」。
CLAUDE.md を知ったのは、そのあとすぐのことです。
1. CLAUDE.md とは
CLAUDE.md とは、Claude Code に「あなたの仕事スタイルとルール」を一度だけ伝えておくための設定ファイルです。Claude Code を起動するたびに自動で読み込まれるため、「毎回の説明」が完全に不要になります。
ファイル形式はシンプルなテキスト(Markdown)で、プログラミングの知識は不要です。「日本語で箇条書きを書くだけ」で動きます。
いまの当社の CLAUDE.md は 300 行以上あります。最初は 10 行でした。使いながら育てていった結果です。
CLAUDE.md があると何が変わるか
| CLAUDE.md なし | CLAUDE.md あり |
|---|---|
| 毎回「日本語で返して」と書く | 自動で日本語で返ってくる |
| 毎回フォーマットを指定する | 自動で指定フォーマットで出てくる |
| 社名の表記が毎回ブレる | 正式表記で統一される |
| 文体が毎回違う | 一貫したトーンで出てくる |
2. ファイルの置き場所
CLAUDE.md には2種類の置き場所があります。
グローバル設定(どの作業をしていても必ず読み込まれる)
~/.claude/CLAUDE.md
Mac のホームディレクトリにある .claude フォルダに置きます。ここに書いたルールは、どのフォルダで Claude Code を起動しても適用されます。
プロジェクト設定(特定のフォルダの作業にだけ適用したい場合)
[プロジェクトフォルダ]/CLAUDE.md
グローバルとプロジェクトの両方があれば、両方読み込まれます。当社は「全員共通のルール」をグローバルに、「案件ごとの情報」をプロジェクトフォルダに入れています。
3. 必ず書くべき5つのセクション
CLAUDE.md に何を書くか迷ったら、以下の5つのセクションを目安にしてください。
セクション1: 役職・担当業務
# 私について
- 会社名: [会社名]
- 役職: [役職名]
- 主な業務: [提案書作成 / 採用 / マーケティング など]
Claude Code に「誰のために動いているか」を伝えます。これがあるだけで、業界・役割に合った文章が返ってきやすくなります。
セクション2: 返答のルール
# 返答のルール
- 日本語のです・ます調で返答する
- 結論を最初に書く
- 数値を使うときは出典を明記する
- 箇条書きは3〜5項目にまとめる
毎回「ですます調で」「結論ファーストで」と書いていた指示を、ここにまとめます。
セクション3: よく使うフォーマット
# よく使うフォーマット
## 提案書
1. 課題の整理(現状・問題点)
2. 提案内容(施策3つ以内)
3. 期待効果(数値で示す)
4. スケジュール(概算)
5. 費用感
## 議事録
- 日時・参加者
- 決定事項(箇条書き)
- 次のアクション(担当者・期限付き)
チームで使っているフォーマットをここに書いておくと、「議事録を作って」という一言で正しいフォーマットで出てきます。
セクション4: 注意事項・禁止事項
# 注意事項
- 「革新的」「最先端」「パラダイムシフト」は使わない
- 競合他社の名指し批判はしない
- 数値の根拠がないものは断言しない(「〜の可能性があります」と書く)
- 未確認の情報を事実として断言しない
「これだけはやってほしくない」というルールを先に書いておくことで、修正の往復が減ります。
セクション5: よく使う指示・Skill の定義
# よく使う指示
## /daily-report
今日の業務を振り返って日報を書いてください。
フォーマットは「よく使うフォーマット」の「日報」セクションを使ってください。
## /weekly-report
先週1週間の活動をまとめて週次報告を作成してください。
この5つが揃っていれば、初期の CLAUDE.md として十分機能します。
4. 最初の一歩:10行で書いてみる
最初から完璧な CLAUDE.md を作ろうとしなくていいと感じています。書くべきことは、使いながらわかってきます。
まずはこれだけ書けば十分です。
# 私について
- 会社: [会社名]
- 役職: [職種・役職]
- 主な業務: [提案書作成 / 議事録 / データ分析 など]
# 返答のルール
- 日本語のです・ます調で返答する
- 結論を最初に書く
- 箇条書きは3〜5項目にまとめる
これだけでも、毎回「ですます調で」と書く手間がなくなります。
5. 職種別テンプレート
営業職向け
# 私の役割
会社名: [会社名]
担当: 法人営業
# 返答のルール
- 日本語のです・ます調で返答する
- 数値・データを使うときは出典を明記する
- 曖昧な情報は「〜だと考えています」と主語を明確にする
# よく使う文章フォーマット
## 提案書
1. 課題の整理(現状・問題点)
2. 提案内容(施策3つ以内)
3. 期待効果(数値で示す)
4. スケジュール(概算)
5. 費用感
## 商談後フォローメール
件名: 本日はありがとうございました
構成: お礼→提案要約→次のアクション→署名
# 業界・固有名詞
- 競合: [競合A] [競合B]
- よく出る業界用語: [SaaS] [ARR] [チャーン]
営業職は「提案書・フォローメール・競合比較」の3つをフォーマット化しておくと特に効きます。
企画・マーケティング職向け
# 私の役割
担当: マーケティング・コンテンツ企画
# 返答のルール
- 読み手が「で、何が言いたいの?」と思わないよう結論ファースト
- 数字は具体的に(「多い」ではなく「3倍」)
- NG表現: 「革新的」「最先端」「パラダイムシフト」
# よく作るもの
- SNS投稿(X/LinkedIn)
- プレスリリース
- 社内企画書
- インタビュー原稿
# ブランドトーン
- 親しみやすく、でも軽すぎない
- 技術用語は使わない
- 読者は「AIに興味はあるが詳しくない30〜40代のビジネスパーソン」
人事・採用担当向け
# 私の役割
担当: 採用・HR
# 返答のルール
- 求職者が読むものは丁寧な敬語で
- 社内向け文書はです・ます調
- 法的リスクがある表現(年齢・性別の制限など)は使わない
# よく作るもの
- 求人票
- スカウトメッセージ
- 面接フィードバック
- オファーレター
# 採用ポジション情報
[ここに採用中のポジションを書いておく]
採用担当の場合、「現在の採用ポジション情報」を CLAUDE.md に書いておくと、スカウトメールや求人票の精度が大幅に上がります。
経営者・役員向け
# 私の役割
- 役職: 代表取締役
- 会社概要: [事業内容・規模・ステージ]
- 主な課題: [採用・売上・組織など]
# 返答のルール
- 意思決定に必要な情報を優先して出す
- 可能性・リスクを同時に示す
- 根拠のない楽観論は書かない
- 結論を最初に、根拠はその後に
# よく使うもの
- 役員会議の資料
- 投資家向けのサマリー
- 採用・人材に関する意思決定資料
# 会社情報
- 会社名: [正式表記]
- 事業年度: [期間]
- 主要KPI: [売上 / 採用 / 活用率など]
6. よくある書き方の失敗パターンと改善例
失敗1: 何でも書こうとして長くなりすぎる
失敗例
# ルール
毎回です・ます調で書いてください。また、英語が混じるときはカタカナで書いてください。
数値を出すときは根拠を明記してください。競合他社の名指しをしないでください。
返答は長くなりすぎず簡潔にまとめてください。ただし重要な情報は省略しないでください。
(以下、延々と続く)
改善例
# 返答のルール
- です・ます調
- 英語はカタカナ表記
- 数値には出典を付ける
- 競合の名指し禁止
- 重要情報は省略しない、ただし簡潔に
箇条書きで短く書く方が、Claude Code も読み取りやすくなります。
失敗2: 抽象的すぎて機能しない
失敗例
いい感じの文章で書いてください。
プロフェッショナルなトーンで。
改善例
- 文体: 丁寧なです・ます調(「〜となります」は使わない)
- 構成: 結論を最初に、理由は箇条書きで3つ以内
- 文字数: 各回答は500字以内
「いい感じ」「プロフェッショナルな」は解釈が曖昧です。具体的な言葉で書くことが大切です。
失敗3: 一度書いて放置する
失敗例 最初に書いた CLAUDE.md を半年間更新せず、業務内容が変わっても古いルールのままになっている。
改善例 「この返答、いつもこうしてほしいのに」と感じた瞬間に追記する習慣をつける。感じた瞬間に書かないと忘れます。月に一度だけ整理して、重複や古くなったルールを削除する。
失敗4: 固有名詞を書いていない
失敗例 会社名・サービス名・競合名などを書いていないため、毎回違う表記で出てくる。
改善例
# 固有名詞・表記ルール
- 会社名: [正式表記](略称: [略称])
- サービス名: [サービス名](カタカナ表記: [読み方])
- よく出る固有名詞: [A社] [B社] [ツール名]
正式表記を一度書いておくだけで、以後すべての出力で統一されます。
失敗5: フォーマットをフォーマットで定義していない
失敗例 「議事録形式で書いてください」と書いているが、何が議事録形式なのかを定義していない。
改善例
# 議事録フォーマット
- 日時・参加者
- 背景・目的(1〜2文)
- 決定事項(箇条書き、担当者・期限付き)
- 次のアクション(箇条書き、担当者・期限付き)
- 未解決事項(あれば)
フォーマット名と具体的な構成をセットで書いておくことで、「議事録を作って」という一言で正しい形式が出てきます。
7. CLAUDE.md を育てるコツ
CLAUDE.md は「追記ありき」で育てていくものだと感じています。
当社でやっているのは、「この返答、いつもこうしてほしいのに」と感じた瞬間に CLAUDE.md に追記する、というルールです。感じた瞬間に書かないと、次に起動したときにはもう忘れています。
月に一度だけ整理して、重複や古くなったルールを削除する。これを繰り返しているうちに、気づけばかなり使いやすい状態になっていました。
「毎回同じ指示を出しているな」と感じたら、それが CLAUDE.md に書くべき内容のサインです。
8. Skills との組み合わせ
CLAUDE.md で「常時ルール」を設定し、Skills で「よく使う作業をコマンド化」するのが、Claude Code を最大限に活用するパターンだと感じています。
- CLAUDE.md → 「日報はこのフォーマットで書く」という定義
/daily-reportスキル → 「今日の業務を振り返って日報を書いて Slack に投稿する」という実行
CLAUDE.md が「あなたらしさ」を定義し、Skills が「繰り返し作業」を自動化する。この組み合わせができてからが、Claude Code 活用の本番だと感じています。
9. FAQ
Q: CLAUDE.md を書いてもすぐに反映されますか?
A: はい。Claude Code を起動するたびに自動で読み込まれます。すでに起動中の Claude Code には反映されないため、一度終了して再起動してください。
Q: どれくらいの長さが適切ですか?
A: 最初は 10〜30 行で十分です。長くなりすぎると Claude Code が読み取りにくくなることもあります。不要なルールは削除して、常に「今の自分に必要なルール」だけを残す意識が大切です。
Q: チームで共通の CLAUDE.md を使えますか?
A: 使えます。チーム共通の CLAUDE.md を作って全員に配布する方法と、プロジェクトフォルダにチーム用 CLAUDE.md を置く方法があります。詳しくは「チームに Claude Code を導入する方法」を参照してください。
Q: Windows でも同じように使えますか?
A: はい。Windows の場合、グローバル設定の置き場所は C:\Users\[ユーザー名]\.claude\CLAUDE.md になります。
Q: プロジェクト CLAUDE.md とグローバル CLAUDE.md は両方読まれますか?
A: 両方読まれます。プロジェクト CLAUDE.md の内容がグローバルの内容に上乗せされます。
10. まとめ
- CLAUDE.md とは、Claude Code に「あなたのルールとスタイル」を一度だけ記憶させる設定ファイル
- 必ず書くべき5つのセクションは「役職・返答ルール・フォーマット・注意事項・よく使う指示」
- 職種別テンプレートを活用して、自分の業務に合った形にカスタマイズする
- 「毎回同じ指示を出している」と気づいたらすぐに CLAUDE.md に追記する習慣が大切
- Skills との組み合わせで「ルールの定義」と「繰り返し作業の自動化」が両立する
11. 公式情報ソース
- Anthropic 公式ドキュメント(CLAUDE.md): https://docs.anthropic.com/ja/docs/claude-code/memory
- claudecode道場: https://claudedojo.com
CLAUDE.md の書き方と活用方法は、claudecode道場 の第3章「自分専用 AI を作る」でハンズオン形式で学べます。月額 ¥1,980 から。
業務自動化の全体像については「AI で業務自動化する前に知っておきたいこと」もあわせて読んでみてください。
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