「人事の仕事はAIに向かない」——そう思って試さずにいた当社のメンバーが最初に変わったのは、採用活動の「文章業務」を試してみたときでした。
面接フィードバック、お断りメール、求人票の改訂、評価コメント。「人を扱う仕事」のはずなのに、実際の時間の多くは「文章を書くこと」に使われていたのです。
この記事のまとめ: 人事・採用担当がClaude Codeを活用すると、求人票・面接準備・候補者メール・評価コメントなどの「文章業務」を大幅に短縮できます。「文章の0→1を任せ、最終判断は人間が行う」という使い方が基本です。個人情報は入力しないことが前提条件です。
目次
- Claude Codeとは(人事・採用担当向け説明)
- 人事・採用業務でClaude Codeが活用できる場面(一覧)
- 求人票・JDの作成を速くする
- 面接質問リストをポジションごとに作る
- 候補者へのメール文章をカスタマイズする
- お断りメールの文章を丁寧に仕上げる
- 評価コメントの下書きを作る
- セキュリティ:個人情報の扱い方
- よくある質問
- この記事のポイント
Claude Codeとは(人事・採用担当向け説明)
Claude Codeとは、Anthropicが開発したAI「Claude」をターミナルから呼び出して使うツールです。プログラミングの知識は不要で、文章の作成・整理・下書きに活用できます。人事・採用業務では、主に「文章の0→1」を作るために使います。
人事・採用業務でClaude Codeが活用できる場面
| 業務 | 活用場面 | 削減できる作業 |
|---|---|---|
| 求人票・JD作成 | ポジションごとの文章作成 | 0→1の起草 |
| 面接準備 | 質問リスト作成 | ポジション別の設問整理 |
| 候補者メール | 日程調整・合否連絡 | テンプレート個別カスタマイズ |
| 評価コメント | 半期・年次評価 | 事実ベースの下書き |
| 研修資料 | 新入社員向けテキスト | 構成と文章の初稿 |
使い方1:求人票・JDの作成を速くする
Before:既存の求人票を見ながら、ポジションごとに一から書き直していた。
After:ポジションの要件と自社の文化をClaude Codeに渡すと、求人票の骨子と本文の初稿が出てくる。そこを修正するほうが速い。
以下の情報をもとに、求人票を作ってください。
【ポジション】
マーケティングマネージャー
【主な業務内容】
- デジタル広告の運用(Google/Meta)
- LP制作のディレクション
- 外部パートナーとの連携
【求める経験・スキル】
- デジタルマーケティング経験3年以上
- 広告運用の実務経験(必須)
- コミュニケーション能力が高い方
【自社の特徴】
- 少人数チームで裁量が大きい
- クライアントの事業に深く関わる
- リモート可(週3回出社)
【文体】
堅すぎず、候補者が「働いてみたい」と感じるような文章で
使い方2:面接質問リストをポジションごとに作る
Before:面接ごとに聞くべき質問を思い出しながら準備していた。
After:ポジションと確認したい要件を渡すと、30〜50問の質問リストが出てくる。そこから10〜15問に絞るほうが圧倒的に速い。
以下の条件で面接質問リストを作ってください。
【ポジション】
カスタマーサクセス担当(経験者採用)
【確認したい要件】
- クライアントとの長期関係構築の経験
- 社内調整力(エンジニア・営業との連携)
- 数字の粘り強さ(解約防止・アップセル等)
【形式】
- 質問を「経験確認」「価値観・思考」「スキル確認」の3カテゴリに分類
- 各カテゴリ10問程度
- 深掘り用の追加質問も各質問に付記
使い方3:候補者へのメール文章をカスタマイズする
採用活動で地味に時間を取られるのが、候補者一人ひとりへのメールです。テンプレートをそのまま送ると冷たく見える。でも全員に個別文章を書く余裕もない。
以下の情報をもとに、一次面接の日程調整メールを作ってください。
【候補者情報】
- 現職: 大手人材会社(営業職)
- 応募動機: 事業会社で直接的に成果に関わる仕事がしたい
- 特記: 副業でライティングをしているとのこと
【ポジション】
セールス(BtoB)
候補者の経歴・意欲に少し触れた温度感のある文章で。面接への期待感も伝えて。
テンプレート文に候補者の背景を1〜2行加えるだけで、受け取る側の印象はかなり変わります。
使い方4:お断りメールの文章を丁寧に仕上げる
選考でお見送りになった候補者へのお断りメールを作ってください。
【候補者情報】
- 面接回数: 2回
- 印象: 意欲が高く、人柄も良かった
- お見送り理由: 今回のポジションに求めるスキルセットとのミスマッチ
【要件】
- 理由を具体的に書きすぎない(他社選考への影響を考慮)
- 感謝の気持ちと惜しんでいる気持ちを伝える
- 長すぎない(200〜250字)
使い方5:評価コメントの下書きを作る
以下の情報をもとに、半期評価のコメント下書きを作ってください。
【対象者の実績・行動(事実ベースで記入)】
- Q1: 新規クライアント開拓3件、達成率120%
- Q2: チームリーダー代行を2ヶ月担当、ミスゼロで引き継ぎ完了
- 課題: 資料作成のスピードが他メンバーより遅め
【評価コメントに含めたい要素】
- 具体的な行動への言及
- 成長を認める言葉
- 来期への期待(資料作成の課題にも触れる)
【文体】
本人が読んで納得感のある、具体的で温かみのある文章で。
下書きを評価者に渡して「この方向でいいですか、修正点があれば教えてください」と確認するフローにすると、コメントの回収が速くなります。
セキュリティ:個人情報の扱い方
候補者の個人情報(氏名・連絡先・生年月日等)をそのままClaude Codeに入力しないことをルールにしてください。
上記の指示文でも「候補者情報」は「現職」「応募動機」「面接の印象」などの属性情報を使い、氏名や個人を特定できる情報は除いています。
実務では「候補者A(女性・30代・前職マーケター)」のような形で属性情報だけを使うか、社内のデータ取り扱いポリシーを確認した上で使ってください。
よくある質問
Q: 出てきた評価コメントをそのまま使っていいですか?
下書きとして使い、実際の事実確認・トーン調整は必ず評価者が行ってください。事実に基づかないコメントをそのまま使わないことが前提です。
Q: 面接質問リストは毎回ゼロから作る必要がありますか?
よく使うポジションの質問リストはCLAUDE.mdに保存しておくと、次回から「カスタマーサクセス面接の質問リストを出して」という短い指示で出てくるようになります。
Q: 候補者のメールアドレスや電話番号を入力してはいけませんか?
入力しないことをお勧めします。メールの送り先など、必要な個人情報は別途メールソフト等で入力するフローを取ってください。
この記事のポイント
- 人事・採用業務の文章業務(求人票・面接質問・候補者メール・評価コメント)はClaude Codeで大幅に短縮できる
- 「文章の0→1を任せ、最終判断は人間が行う」が基本の使い方
- 候補者の個人情報(氏名・連絡先)はClaude Codeに入力しない
- CLAUDE.mdに頻出フォーマットを設定すると2回目以降の指示が短くなる
- お断りメール・評価コメントなどデリケートな文章でも下書き作成に使える
CLAUDE.mdに自社のトーンや頻出フォーマットを設定しておくと、毎回同じ設定を入力する手間がなくなります。設定方法は「CLAUDE.mdの書き方完全ガイド」を参考にしてください。
組織全体でのAI活用定着を支援してほしい場合は、malnaのAI導入コンサルティング にご相談ください。
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