プロンプトを毎回ゼロから作るのは非効率——ワークフローの型を持つことで10倍速くなる
Claude Code を使い始めたばかりの頃、多くの方がこう感じるのではないでしょうか。「何を書けばいいかわからない」「毎回うまくいったりいかなかったりする」——この不安定さの原因の多くは、「型がない」ことです。
料理でいえば、レシピなしに毎回感覚だけで作っているようなものです。上手くいったときに何が良かったのかが記録されないため、再現できない。逆に、一度うまくいったレシピを持っていれば、次回からは8割の出力品質が保証される。
Claude Code のワークフローテンプレートも同じです。「この業務にはこの型で指示を出す」という自分なりのテンプレートを持つことで、毎回の迷いがなくなり、出力の品質も安定します。
この記事では、ビジネスパーソンが実務で使いやすい15種類のワークフローテンプレートをご紹介します。そのままコピペして使っていただき、必要に応じて自社の業務に合わせてカスタマイズしてください。
15種類のワークフローテンプレート
テンプレート1. 会議前アジェンダ作成
使う場面: 会議の前日・当日朝に、目的と論点を整理したアジェンダを作りたいとき
テンプレート:
以下の情報をもとに、会議のアジェンダを作成してください。
【会議の目的】
(例:〇〇プロジェクトの進捗確認と次月計画の決定)
【参加者】
(例:営業部長、マーケ担当2名、私)
【確認したい事項・決めたいこと】
(箇条書きで記入)
【会議時間】
(例:60分)
アジェンダには「目的」「時間配分」「各議題のゴール(決めること or 確認すること)」を含めてください。
ポイント: 「会議のゴール」と「時間配分」を必ず含めるよう指示することで、構造のぼやけたアジェンダになりにくくなります。
テンプレート2. 会議後議事録の構造化
使う場面: 会議中に取ったメモや録音の文字起こしを、共有できる議事録に整理したいとき
テンプレート:
以下の会議メモを、議事録として整理してください。
【会議名・日時】
(記入)
【参加者】
(記入)
【会議メモ(ラフでOK)】
(箇条書きや走り書きをそのまま貼り付け)
以下の形式で出力してください:
1. 決定事項(決まったこと)
2. 確認事項(情報共有・認識合わせ)
3. 次のアクション(誰が・何を・いつまでに)
4. 持ち越し課題(今回決まらなかったこと)
ポイント: 「アクション」に「誰が」「いつまでに」を必ず入れるよう指示することで、フォローアップしやすい議事録になります。
テンプレート3. 週次報告書の自動ドラフト
使う場面: 上司・役員・クライアントへの週次報告書を素早く仕上げたいとき
テンプレート:
以下の情報をもとに、週次報告書のドラフトを作成してください。
【報告対象期間】
(例:4/14〜4/18)
【今週の主な取り組み】
(箇条書きで)
【数値・進捗】
(KPIや進捗状況があれば)
【課題・懸念事項】
(あれば)
【来週の予定】
(メインのアクション)
読む相手:(例:事業部長。細かい作業の説明より戦略・判断軸に関わる内容を重視)
文体:(例:ですます調・簡潔に・700字以内)
ポイント: 「読む相手」と「文体の指定」を加えることで、相手に合ったトーンの報告書が出やすくなります。
テンプレート4. クライアントへの提案書骨子
使う場面: 新規提案や追加施策の提案書を、構成から考えたいとき
テンプレート:
以下の情報をもとに、クライアント向け提案書の骨子を作成してください。
【クライアントの業種・状況】
(例:飲食チェーン・10店舗・新規集客に課題あり)
【提案したいこと】
(例:SNS運用の見直しとMEO強化)
【提案の背景・根拠】
(なぜこの提案をするのか)
【期待できる効果】
(可能な範囲で)
以下の構成で骨子を作成してください:
1. 現状認識(クライアントが抱えている課題)
2. 課題の本質(なぜその課題が生じているか)
3. 提案内容と施策の概要
4. 期待できる成果
5. 次のステップ(最初に動くこと)
ポイント: 「課題の本質」セクションを入れることで、表面的な解決策の提案にならず、相手の納得感が高まりやすくなります。
テンプレート5. クレーム対応メールの返信案
使う場面: 顧客やクライアントからの苦情・クレームに対する返信メールを作成したいとき
テンプレート:
以下の状況を踏まえ、クレーム対応メールの返信案を作成してください。
【相手のクレーム内容】
(受け取ったメールの要点を貼り付けまたは要約)
【事実関係】
(こちら側の状況・何が起きたか)
【対応方針】
(謝罪 / 説明 / 代替案提示 / 調査中 など)
【ポイント】
- 感情的にならず誠実に
- 事実と謝罪を混在させない(確認前に不必要な謝罪をしない)
- 次のアクションを明記する
文体:ビジネスメール(ですます調、丁寧体)
ポイント: 「事実と謝罪を混在させない」という指示を入れることで、確認前に不用意な謝罪をした文章が出てくるリスクを下げられます。
テンプレート6. 採用面接の評価コメント
使う場面: 面接後に評価シートのコメント欄を書きたいとき
テンプレート:
以下の面接メモをもとに、採用評価コメントを作成してください。
【ポジション】
(例:営業担当 中途採用)
【評価基準・求める人物像】
(例:自律性・数値意識・コミュニケーション力)
【面接で得た印象・発言メモ】
(箇条書きで)
【総合評価(仮)】
(例:A/B/C)
以下の観点でコメントを書いてください:
1. 評価基準ごとの所見
2. 強み・光ったポイント
3. 懸念点・確認したいこと
4. 総合判断の根拠
文体:社内共有用・端的に(400字以内)
ポイント: 「懸念点・確認したいこと」を必ず含める指示を入れることで、次の面接フェーズや内定条件検討に使える情報が残ります。
テンプレート7. マーケティングレポートのサマリー
使う場面: 数値データをまとめたレポートから、経営層や非専門家に伝わるサマリーを作りたいとき
テンプレート:
以下のマーケティングデータをもとに、経営報告用のサマリーを作成してください。
【期間】
(例:2026年3月)
【主要指標データ】
(数値を貼り付け)
【先月比・目標比】
(変化率や達成率)
以下の形式で出力してください:
1. 全体サマリー(3行以内)
2. 良かった点(2〜3項目)
3. 課題・改善が必要な点(2〜3項目)
4. 来月に向けたアクション提案
読む相手:経営層(数値の細部より意思決定に必要な判断軸を重視)
ポイント: 「良かった点」と「課題」を必ずセットで出すよう指示することで、バランスの取れた報告になります。
テンプレート8. 競合調査の整理フォーマット
使う場面: 複数の競合他社の情報を集めたあと、比較・整理したいとき
テンプレート:
以下の競合情報を整理し、比較分析を作成してください。
【調査対象】
(企業名・サービス名を列挙)
【収集した情報】
(各社の情報を貼り付け)
【自社の立ち位置・強み】
(参考情報として)
以下の観点で整理してください:
1. 比較表(価格・機能・ターゲット・訴求軸)
2. 各社の強み・弱み
3. 市場の空白地帯(誰も取り組んでいない領域)
4. 自社が差別化できるポイント(仮説)
ポイント: 「市場の空白地帯」という観点を入れることで、競合との違いを「削減」するだけでなく「機会」として発見できます。
テンプレート9. 社内規程・マニュアルの改訂案
使う場面: 古くなった規程やマニュアルを現状に合わせて更新したいとき
テンプレート:
以下の既存規程・マニュアルを現状に合わせて改訂してください。
【現行の規程・マニュアル】
(全文または該当箇所を貼り付け)
【変更が必要な背景・理由】
(例:業務フロー変更 / ツール変更 / 法改正など)
【変更したい内容・方向性】
(箇条書きで)
改訂のルール:
- 元の構成・ナンバリングを維持する
- 変更箇所には「(変更)」と明記する
- 削除箇所には「(削除)」と明記する
- 追加箇所には「(追加)」と明記する
ポイント: 変更箇所にマーキングを入れるよう指示することで、レビュー・承認の作業が格段に速くなります。
テンプレート10. プレゼンスライドの構成案
使う場面: プレゼンのスライドを作り始める前に、全体の流れを設計したいとき
テンプレート:
以下のプレゼン概要をもとに、スライド構成案を作成してください。
【プレゼンの目的】
(例:新規事業の社内承認を得る)
【対象聴衆】
(例:役員3名・所要時間20分)
【伝えたいメッセージ(核心)】
(1〜2文で)
【使える素材・データ】
(あれば)
以下の形式でスライドタイトルと各スライドのポイントを出力してください:
スライド番号 / タイトル / このスライドで伝えること(1文)/ 使う素材(グラフ・図・テキストなど)
ポイント: 各スライドの「このスライドで伝えること1文」を明示させることで、スライドごとのメッセージがぶれにくくなります。
テンプレート11. SEO記事の見出し構造
使う場面: SEOを意識したブログ記事や解説記事を書く前に、見出しの骨格を作りたいとき
テンプレート:
以下の条件でSEO記事の見出し構造を作成してください。
【記事テーマ・メインキーワード】
(例:Claude Code 活用方法 ビジネス)
【想定読者】
(例:非エンジニアの営業・マーケ担当者)
【読者の検索意図・知りたいこと】
(例:実際にどう使えるか・自分でもできるか)
【記事の目標文字数】
(例:3000字)
以下の形式で出力してください:
- H1(タイトル案3つ)
- H2(大見出し・5〜7個)
- 各H2の下にH3案(2〜3個)
- 記事全体を通じた「主張・結論」1文
ポイント: 「記事全体を通じた主張1文」を出させることで、ライティング中に論旨がぶれることを防げます。
テンプレート12. SNSコンテンツの週間カレンダー
使う場面: 1週間分のSNS投稿内容を事前に計画・準備したいとき
テンプレート:
以下の条件で、1週間分のSNS投稿カレンダーを作成してください。
【発信するSNS】
(例:X / Instagram / LinkedIn)
【発信テーマ・サービス】
(例:法人向けAI研修サービス)
【ターゲット】
(例:中小企業の経営者・管理職)
【発信頻度】
(例:毎日1投稿)
【NG・タブー】
(例:競合の名指し・数値の断言)
各投稿について:投稿日・曜日 / テーマ・切り口 / 投稿文案(文字制限に合わせて) / ハッシュタグ案
ポイント: 「NG・タブー」を明記することで、ブランドトーンに合わない投稿が出てくるリスクを下げられます。
テンプレート13. RFP(提案依頼書)への返答骨子
使う場面: クライアントから受け取ったRFPに対して、提案書の返答を準備するとき
テンプレート:
以下のRFP(提案依頼書)に対する返答骨子を作成してください。
【RFPの要件・依頼内容】
(全文または要点を貼り付け)
【自社(提案する側)の概要・強み】
(簡潔に)
【提案しようとしているアプローチ】
(方向性が決まっていれば)
以下の構成で骨子を出力してください:
1. 提案者紹介(簡潔に)
2. 要件の理解(クライアントが求めていることの解釈)
3. 提案のアプローチ・方針
4. 具体的な実施内容・スコープ
5. スケジュール案
6. 体制・担当者
7. 実績・根拠
8. 次のステップ
ポイント: 「要件の理解」セクションを最初に入れることで、クライアントへの「ちゃんと読んでいる」という印象を与えられます。
テンプレート14. 月次経費レポートの異常検出
使う場面: 月次経費データを確認し、前月比や予算比で異常・注目すべき項目を洗い出したいとき
テンプレート:
以下の経費データを分析し、注目すべき項目・異常値を抽出してください。
【当月の経費データ】
(カテゴリ別の数値を貼り付け)
【前月データ(あれば)】
(比較用)
【予算データ(あれば)】
(目標との乖離確認用)
以下の観点で分析してください:
1. 前月比で大きく増減した項目(±15%以上)
2. 予算比で乖離が大きい項目
3. 継続的に増加傾向にある項目(トレンド)
4. 要因として考えられること(仮説)
5. 確認・対応を検討すべきアクション
ポイント: 「要因の仮説」を出させることで、ただ数字を並べるだけでなく、アクションにつながる分析が得られます。
テンプレート15. 顧客フォローメールのカスタマイズ
使う場面: 複数の顧客それぞれに対して、個別感のあるフォローメールを作成したいとき
テンプレート:
以下の顧客情報をもとに、個別化したフォローメールを作成してください。
【送り先の顧客情報】
- 会社名・担当者名:
- 最後のコンタクト内容:(例:先月の提案MTG・資料送付など)
- 相手の状況・関心事:(わかる範囲で)
- 現在の検討状況:(例:比較検討中・予算確認中など)
【メールの目的】
(例:関係維持のご連絡 / 追加情報の提供 / 次回MTGの提案)
【文体・長さ】
(例:ですます調・400字以内・押しつけない)
注意:同じ文章を使い回している印象にならないよう、相手の状況に合わせた言葉を入れること
ポイント: 「使い回している印象にしない」と明示することで、テンプレート感の薄い個別感のあるメールが出てきやすくなります。
テンプレートは出発点——自社業務に合わせて育てる方法
上で紹介した15のテンプレートは、あくまで「出発点」です。そのまま使えるものもあれば、自社の業務・業種・文化に合わせてカスタマイズが必要なものもあります。
テンプレートを育てるには、次の3ステップが効果的です。
ステップ1: そのまま使ってみる まずは上のテンプレートをそのままコピーして使ってみてください。出てきた出力を見て「ここが違う」「こういう情報が足りない」という感覚が生まれます。
ステップ2: 気になった点を修正・追記する 「うちの会社ではこの言い回しは使わない」「このセクションは不要」という箇所を直していきます。また「こういう注意書きを入れたら出力が良くなった」という発見があれば追加します。
ステップ3: チームで共有・更新する 個人が育てたテンプレートをチームで共有し、みんながさらに磨いていくことで、「自社専用のワークフロー集」になっていきます。
claudecode道場で「テンプレート設計の思考法」を学ぶ
どんなテンプレートでも共通しているのは、「良い出力を得るには、良いインプット設計が必要」という原則です。プロンプトを「どう構造化するか」「何を明示して何を省くか」——この思考法を体系的に学ぶことが、テンプレートを使いこなす力の根本にあります。
claudecode道場(https://claudedojo.com)では、プログラミング知識なしの非エンジニアを対象に、Claude Code の操作から実践的なプロンプト設計まで全19章(2026年4月時点)で学べます。カリキュラムは業務直結の内容に絞って設計されており、学んだその日から使い始められる内容です。
「テンプレートをもっと自分で設計できるようになりたい」という方は、ぜひ一度試してみてください。
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